バスク日々の泡

フランスバスクでの日々の暮らしもろもろ

イスラムの影響を色濃く残すスペイン、アラゴン州サラゴサに行ってきました

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  エブロ河から見たデル・ピラール聖堂

 

日曜日は第一次大戦の休戦記念日(Armistice1918)でした。100年の節目ということで、凱旋門で盛大な式典が行われ、約70カ国の代表が招待されたそうです。旦那の実家で少し観ましたが、大戦の夥しい数の犠牲者の方々に対し敬意を表したとても良いセレモニーだったのではと思います(マクロン大統領は好きではありませんが)。

 

 そして3年前の11月13日、パリの同時多発テロ事件で130人の方々が命を落としました。亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。

 

 

 さて、スペイン旅行の続きです。前回記事にしたスペインの砂漠地帯、バルデナス・レアレス を後にして、アラゴン州の州都サラゴサに向かいました。 

 

 初めて行きましたが、不毛の砂漠地帯を越えて辿り着いたサラゴサは、とても大きな街でした。あまり知られていませんが、60万人の人口を有する都市です。

 

 パンプローナは、スペインバスクに属しており、フランスでも同じバスク民族の住む地方に住んでいる私たちにとっては馴染みやすい雰囲気でしたが、サラゴサはイスラム風の建築物も多く、「異国」の空気が漂うエキゾチックな街でした。

 

 サラゴサの歴史は古く、紀元前ローマ帝国のアウグストゥスにより植民市が建設されたのが起源だそうです。2000年の歴史があるのですね。エブロ河沿いの肥沃な平野に位置し、バルセロナ、マドリード、バレンシアなどのスペイン主要都市とは300km以内の距離という地理の利を活かして、その後も商業の地として栄えました。

 

 5世紀にゲルマン民族、8世紀にはイスラムのウマイヤ王朝の支配下に置かれ、以後4世紀に渡りイスラムの支配を受けましたが、12世紀キリスト教徒のレコンキスタ(国土回復運動)においてアラゴン王アルフォンソ1世がサラゴサの街を奪還し、アラゴン王国の首都となりました。

 

 しかしイスラムの熟練レンガ工はその後も手厚く保護されてムハデルとよばれる残留イスラム教徒としてサラゴスにとどまり、そのためにイスラムの影響が色濃く残るムハデル様式の建築物が今もこの街に残っています(アラゴン州のムハデル様式の建築物の一群は、ユネスコの世界遺産にも登録されています)。

 

 近代では、19世紀初めのスペイン独立戦争の際のナポレオン軍によるサラゴサ包囲が有名です。ナポレオン軍は2度にわたりサラゴサを攻めましたが、サラゴサの住民の激しい抵抗にあい撤退せざるを得ませんでした。この時の抵抗戦はすざましく、住民の半数以上が命を落としたそうです。 サラゴサ出身の画家ゴヤが、この血なまぐさい激動の時代を版画で記録しています。

 

 サラゴサには二泊しました。その間、家族3人で街をあてどもなくブラブラと。観光は少しだけです。でもさすがに、歴史上初めて聖母に捧げられた教会だというヌエストラ・セニョーラ・デル・ピラール聖堂には行きましたよ。まず、その大きさにびっくり。目の前の広場もかなりの広さですが、聖堂は、どう頑張っても全体を写真に収めることができませんでした。

 

 

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  中も非常に広く、荘厳な雰囲気に圧倒されます。また、注意事項がたくさんあります。まず撮影禁止に始まり、おしゃべりはダメ、薄着はダメ、手をつないではダメ(だったと思う)、走ってはダメ…。ゴヤのフレスコ画のヴォールトもありました。隅々に置かれた告解室も役目を果たしていました。と言っても電話ボックスのようなボックスに司祭さんがいて、小さい小窓からはなしを聞くような形なので、懺悔する人は外から丸見えです。すぐ横を通る私たちのような観光客には目もくれず、熱心に懺悔をしていました。

 

 現在の教会は17〜18世紀に建てられたもので、バロック様式だそう。この塔に展望台があるらしいのを後で知りました。残念。

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 広場のオブジェ。

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  広場の片隅に、キックスケーターのシェアリングサービスがあるのを発見!おそらくサラゴサ市が管理していると思いますが、キックスケーターって良いアイデアですね!初めて見ました。フランスにはないんじゃないかな。

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  ゴヤ美術館にも行きました。中は撮影禁止ですが、下のボードはホールに飾ってあって写真が撮れます。17世紀半ばのエブロ河から見たサラゴサの街。

 

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  入ってすぐの特別展示のテーマは、サラゴサ出身の映画監督ルイス・ブニュエルにゴヤが与えた影響についてでした。ルイス・ブニュエルさんは巨匠ですが、ちょっと暗すぎて息子は早々にギブアップです。特にサラゴス包囲を描いた版画は怖かった。ゴヤの生きた時代の前後の画家の作品も展示されており、ベラスケスなどの絵もありましたが、とにかく早く出たい息子に急かされてゆっくり見れませんでした。足早に美術館を後にしました。

 

 

 ご飯は、家族みんなあまり量を食べられないので、カフェでタパスなどをつまんだり、ホテルで軽食を食べたりしましたが、全然知らない街で日本食も面白いね〜、というはなしになりトリップアドバイザーで検索して、評判のよかったサラゴサの和食のお店「Bokoto」に行ってみました。

 

 お店はホテルのすぐ近く、高級ブティックが立ち並ぶハイソな感じの場所にありました。開店は1時なのですが、1時20分ごろお店に入りましたが誰もいません。スペインの昼食は遅いと聞いていたけれど本当でした!2時半ごろからお客さんがどんどん入り始め、賑やかになっていました。

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 フランスもそうだけど、こちらも和食や寿司のお店ってなぜかどこも全く同じような黒を基調としたデザインなんですよね。不思議。

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 お寿司や焼き鳥や餃子、五目焼き飯や焼きそばなんかもあります。コースで頼むと、前菜、本菜、デザートとお料理が順番に運ばれてきます。前菜、本菜、デザート、飲み物が付いて17ユーロ!フランスよりかなり物価が安いです。

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 カタルーニャのミネラルスパークリングウォーターVichy。

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 旦那はアサヒビール、グラスはキリンですけど。笑

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  こちらはただのミネラルウォーターですが、おしゃれ。

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  前菜、餃子です。手作りらしい皮は厚くてイマイチですが味は美味しかった!

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 本菜のお寿司。ネタのお魚は新鮮でした。

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 これ、デザートなんですよ。緑がピスタチオで、赤いマグロみたいなのがベリー系の、甘いペーストとクッキーのお菓子です。スペインのデザートって甘い印象だったけど、これが意外にも美味しかったです。

 

 お店の外観はこんな感じ。面白い体験でした。サービスのお兄さんが最高に優しくて、私たちが観光客とわかるとつたない英語で一生懸命説明してくれました。サラゴサの人は本当に良い人ばかりで、ますますスペインが好きになりました。日本の方から見るとかなりなんちゃってかもですが、味はとっても美味しかったです。

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www.zaragoza.bokoto.es

 

 

  またぶらぶら。

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 朝食に  デル・ピラール聖堂の広場の片隅にあったカフェに入りました。サービスの女性がとても親切で居心地がよかったです。どうやら朝食バイキングをしているらしくて、色々準備されていました。 

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 定番のホットチョコレートとチュロス。下にはオレンジジュースやシリアル系。

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 窓際にケーキや生ハムなどのタパスも。

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 朝からバニラアイスを食べてる人がいます。笑

 

 

 こちらは2日目の朝食。お店の写真は撮り忘れました。甘いものは食傷気味で、生ハムとチーズのサンドイッチとトルティーヤを食べました。パンの上のタラコソースみたいなのは実はトマトソースでした。 

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 ぶらぶら。 

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 老舗らしいお菓子屋さん。ちょうどハロウィンでしたから。

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 こちらは干し鱈のお店。サラゴサの名物だそうです。

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 ぶらぶら。

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 この塔ムハデル様式よね?

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  再びデル・ピラール広場。

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  ホテルの人に道順を教えていただき、綺麗に舗装された大通りを通りデパートに向かいます。スペインのデパート、エル・コルテ・イングレス。大好きなんです♡。大通りには路面電車(LRT)とバスの両方が走っています。公共の交通機関が充実してますね。

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 デパートに着きました。ここでかなりの時間過ごしました〜。

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 帰り道を歩いているうちに夜が更けてきました。スペインは夜になればなるほど路上に人が出てきます。フランスと全然違います(パリとかは賑わってるかもしれませんが)。

 

 キックスケーターのシェアリングとともに、自転車のシェアリングサービスもあります。充実してる。

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 泊まったホテルは、『Silken Reino de Aragon』(すみません、スペイン語のアクセントが打てません(^◇^;))ロビーはこんな感じ、昔懐かしい感じですね。Silken(シルケン)ホテル系列はビルバオのグッゲンハイム美術館のすぐ前のホテルに泊まったことがあって、すごく良かったのでここにしました。施設は古くなっていますが部屋は十分広いし、非常に清潔で満足です。ホテルのレストランも、手頃なお値段で軽食が食べられます。何と言っても立地が良く、デル・ピラール聖堂や、ゴヤ美術館、デパートなどが全て徒歩圏内です。

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 部屋からの眺め。異国情緒を感じます。斜向かいの背の低い建物は劇場です。

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www.hoteles-silken.com

 

 サラゴサ良かったです。そんなに遠くないし、近いうちにぜひ再訪したいです。